適応能力が問われる作品です。高橋一生が岸辺露伴のイメージに合ってるのか合ってないのか最初はいまいち分からないんですが、眺めているうちに慣れました。高橋一生のオーバーアクトも最初は気に障るんですが、それも眺めているうちに慣れました。ここまで慣れると面白いと思えるのですが、慣れない人にはしんどいかも知れません。スタンドを画面に出さないというのは英断ですね。そのおかげで荒唐無稽さが抑えられているように思います。原作を知らない人でも一話完結型のオカルト小咄として楽しめるかと。

映画「グランド・イリュージョン」のルイ・レテリエが演出として加わっているということもあり、そういうものを期待していたのですが、そんな感じでもありませんでした。毎話1つか2つ程度の低い密度で古典的なトリックが展開されるのですが、原典リスペクトと言えば聞こえは良いものの、いずれも「どっかでみたようなやつ」に過ぎないので、さしたる驚きもありません。オマール・シーの立居振舞は大泥棒の名に相応しく思えるのですが、たいしたことをしているように見えません。そこにあのクリフハンガーですよ(ぜひ観てもらいたいで「あの」と書きました)。他の人がどう思うかは分かりませんが、僕にはクリフハンガーのためのクリフハンガーに見えました。つまらなくはないので💗を付けますが、モヤッとした気持ちになりたくなければ続きが公開された後で視聴することをお勧めします。

シーズン1、シーズン2と好評を博した本作ですが、年明け早々Netflixでシーズン3が公開されました。イジメに対抗するためにカラテを身に付けたボンクラ共が新たなイジメっ子と化していく様を複雑な思いで見守るドラマです。このドラマにおいてカラテを学ぶ子供は強くなりやがてはモテるのですが、現実ではキモい奴が体を鍛えたところでキモいマッチョにしかなれないので真似はしない方がよいと思います。

理科の先生が原爆を作る映画です。なんだか面白そうでしょ? 実際のところどうかというと、尋常じゃなく面白いです。

優しみの少ないガチ推理ゲームです。度が過ぎるくらいにハードコアでした。難易度は極めてお高めですが、自分の力で解いているという充足感を得ることができます。人が推理ゲームに求めるものって、それが全てじゃないすかね。

「チェスのドラマなんて興味沸かねーよ、そんなの誰が観るんだよ」と思う日本人は多くいるかと思いますが、日本以外ではヒットしております。現状、日本のNetflixにおいてこのドラマはアニメや韓流ドラマよりも観られていません(韓流ドラマの生産国である韓国のランキングでは上位に食い込んでいるというのにね)。チェスのドラマと聞いて不安になるのは分かりますが、大丈夫ですから観てください。チェスのことなんか1㎜も分からなくたって問題ありません。チェス用語の全てを必殺技の名前ぐらいに思っておいても支障はありません。世界中で観られているということはアホが観てもイケるということです。内容は万人受けする少年漫画の王道を行くようなストーリーですから、観ていて気持ちが良いと思います。ひねりはないのに面白いというのが王道の王道たる所以でしょうね。

コメディードラマです。正しくはシットコム(シチュエーションコメディーの略)というジャンルのドラマなのですが、シットコムという言葉に厳格な定義を求めると泥沼にハマってしまいますから、ざっくりとした特徴である「1話完結」「各話の主要な登場人物は同じ」「各話の主要な舞台も同じ」の3つを覚えておけば良いと思います(要するに「ドラえもん」のスタイルですよ)。シットコムというジャンルでレビューを書くならばビッグバンセオリーあたりを推す方が無難だとは思うのですが、今回は先日のエミー賞でコメディー部門を総なめしたシッツ・クリークをチョイスしました(旬なので)。シットコムの成否は視聴者が主要な登場人物のことを好きになれるかどうかに掛かっているのですが、その点においてシッツ・クリークは結構な冒険をしています。登場人物を好きになるまでに結構な時間が掛かるんですよ。こと序盤においてはクズ共の成長を温かく見守る忍耐力が求められます。ゆえに最初の数話で脱落する人が多くいても不思議はありません。1シーズンを見終えることができる人ならば完走できると思います。僕からすると、このドラマはたいして面白くありません。それでも、特筆できる部分はあると思っています。このドラマは性指向を特別なものとして描いていません。当然のようにあるものとして同性愛を描いています。ユートピア的ではあるのでしょうが、同性愛を重荷として描く作品よりも観ていて気持ちが良かったですよ。それに、画作りも良いです。序盤で「しんどいなあ」と思いながらも観続けることができたのは、ひとえに「眺めていられる画面」のおかげと言えます。

注意

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「前作を超えていない」だとか「前作とテイスト違うじゃん」だとか「テイストどころかジャンル違うじゃん」と言う人もいるかと思いますが、キューブリックによる前作を超える続編を期待するなど高望みが過ぎるというものですよ。この映画は少年時代と大人時代をまたぐ見慣れた構成に加えサイキックバトルまで備えており、ぼくがスティーヴン・キング映画に望むものの全てが入っています。嘘です。全てではありません。この映画には宇宙人が登場しません。

Zachtronicsについて

変態パズルの製作に特化した「Zachtronics」というスタジオがあります。このスタジオによって製作されるパズルゲームが持つ最たる特徴としては「解くのは簡単、エレガントに解くのは至難」というのを挙げることができます。例えば「TIS-100」や「SHENZHEN I/O」というゲームにおいては、ゲームから「ある入力に対し、指定された処理を行って出力しろ」といった課題が提供されるのですが、それをこなすためにプレイヤーが行う操作はキャラクターの移動などではなく、なんとプログラミングです。プレイヤーは簡易的なアセンブリ言語を使用して、指定された処理を書かなきゃならんわけです。これにより「解くだけならば簡単だが、エレガントに解くのは至難なパズル」が成立します。解法の行数や実行速度は他のプレイヤーと比較されてクリア後の画面に表示されますから、プレイヤーは単に解くだけではなく、「より少ないコード」や「より速いコード」を求めて試行錯誤をすることになります。これもまた、Zachtronicsによって製作されるゲームに共通する特徴と言えます。

Opus Magnum

ようやく「Opus Magnum」のお話になります。ぼくがこのゲームをお勧めする理由は、日本語化されているからです。Zachtronics製のゲームで日本語化されているのは、このゲームと「SpaceChem」の二本しかないのですが、「SpaceChem」は「原子を組み合わせて指定された分子を作れ」といった内容のゲームでして入門者には度が過ぎるので、易しめかつ素敵なストーリーも付いている「Opus Magnum」をチョイスしました。このゲームでプレイヤーが行うのは錬金術です。「ふしぎな材料」を組み合わせて「ふしぎな薬」を作り出しましょう。このゲームも例に洩れず「解くだけなら簡単、エレガントに解くのは至難」という特徴を備えておりますし、プレイヤーが作成した装置のパフォーマンスはネットを介して他のプレイヤーと比較されますから、それをモチベーションとしてやり込むことができます。また、作り出した装置が稼働している様子をGIF画像として出力する機能を使えば、インスタにアップしてモテることもできます。

リンク:このようなものをつくれます。

最後に一つだけ注意点を述べます。このゲームはZachtronicsのフォロワーからは「とっつきやすい入門者向けタイトル」と言われていますが、あくまでもそれは相対的な評価であり、変態向けのゲームであることには変わりがありません。

パズルゲームです。ぼくはこれを「変態倉庫番」と呼んでおります。セール時には1,000円ぐらいで買うことができます。ビジュアルの割には値が張るように感じる人がいるかも知れませんが、えげつないほど難しく、もしかすると1年ぐらい遊べてしまうかも知れないため、コストパフォーマンスには優れていると思います。他の方も書いておられましたが「選択肢が多すぎて悩む」というよりも「やれることは限られているように思えるのに解法が分からない」となる場合の方が多くあるように思います。何万とある手の中から一つの答えを導き出すことを求めるような難しさはプレイヤーに「こんなもん解けるわけがねえ」と思わせますが、限られた選択肢の組み合わせによって構築された難しさは逆にプレイヤーを挑発します。「こんなもん解けるわけがねえ」ではなく「なぜこれが分からないんだ? ぼくはトンでもないアホなのではないか?」と自分を疑わせたり、悲しい気持ちにさせたりしてくれるわけです。これは出来の良いパズルの特徴と言えるかも知れません。一つのステージを解くのに丸一日を要することもありました(一日で済めばまだ良い方かも知れません)。解けないまま就寝の時間を迎えて横になってからも頭の中で解き続けたこともありました。「解けた!」と思って飛び起きてゲームを起動したけれども解けなかったこともありました。あたまがおかしくなりました。

評判が良いのは知っていたのですが、これまでスルーしておりまして。最近「XBOX GAME PASS」のトライアルに加入したところ、このゲームが含まれておりましたから、折角なのでプレイしました。プレイを終えた現在では「なぜこれまでやらなかったんだろう」と首をかしげているような有様です。つまり、面白かったわけですよ。これまでスルーしてきた理由として思い当たるものは一つしかありません。タイトルが悪かったんですよ。伝わる人はそんなにいないでしょうが「オリとくらやみの森」ってなんだか毒薬仁太郎っぽくないですか?(どうでも良いことを書いていますから、分からないからと言って調べる必要はありません)。いずれにせよ、ぼくはつまらない理由で食わず嫌いをしてきたわけですが、贔屓目抜きに良いゲームですから、みんなもやればいいんじゃないすかね。なお、ジャンルはメトロイドヴァニアです。「メトロイドヴァニアです」と言われたところでピンとこない人もいるかと思いますが、これを文章で説明しようとすると大事業になるので書きません。ただ、「わりと難しめのジャンル」ぐらいには思っておいて良いかも知れません。このゲームは雰囲気ゲーとして立派に成立するビジュアルとサウンドと演出を備えているうえに、メトロイドヴァニアとしてしっかり面白いと思います。まず、動かしていて楽しいのですよ。キャラがとても軽快に動きます。プレイヤーキャラクターの行動範囲を広げるスキルを獲得していくテンポも早く、退屈しません。ただ、前に覚えたスキルを使いこなす前に次のスキルが手に入ってしまうことにより学習が追いつかないということはあるかも知れません。レベルデザインはだいぶ緩めで、今のスキルでは行けそうにない場所でも無茶をすれば通れてしまったりしますが、それにより進行が破綻することもありませんでした。追いかけてくるボスやら崩壊するステージからひたすら逃げるといった内容の即死パートの存在には賛否あるかと思いますが、その手のステージの演出は大抵どえらく凝っているので、何度でも死んで心ゆくまで鑑賞すればいいんじゃないすかね。実を言うと続編の方が面白いのですが、本作も十分に面白いですから、いきなり続編をやる前に本作をプレイしておく方が良いと思います。

先ほど配信で一気見した。観るべき作品かどうかで言えば観るべきだろう。人間は太古の昔から、どうでもいい他人とどうでもいい話をするときのために、流行りの曲を聴いたりだとか流行りのドラマを観てきたのだから。既に流行っているものだから、あえて勧めるまでもないだろうけど、それで終わりにするとレビューにならないので何か適当なことを付け足そうと思う。このドラマは同情の余地もない悪役が正義マンに論破される様を描く、いわゆる勧善懲悪モノだ。このドラマの悪役に対し「こんなに分かりやすい悪役なんて現実にはいねーよ」と毒づく人もいるけれど、残念ながらああいうのはいる。どんな教育を受けたのか、あるいは何を食って育ったせいなのか、さっぱり想像できないけど本当にいる。そのような手合いに出会うたびにぼくは「マジか……コイツ、漫画かよ」と感心させられてきた。そして、そいつらが現実で倒されることなど滅多にはないと学んだんだよ。勧善懲悪がファンタジーとして受け止められる社会って残念だよな。誰もが正しさを求めるけれど、正面切って悪と対峙できる奴などそうはいない。だからファンタジーになる。このドラマの視聴率から察するに、皆が現実で目の敵にしてる悪党たちの大半もきっと、このドラマを観ながら半沢直樹を応援しているんだぜ。中学時代にぼくをボコったバスケ部のアホが文化祭のステージでブルーハーツの「人にやさしく」を歌っていたのとだいたい同じような感じだな。人は、やって良いことと悪いことの違いを知りながらもなお悪でいられる。手の届く範囲で身の安全を確保しながら荷担できるパターナリスティックな正義に手を伸ばしたがる。それもまた悪となり得ることを知らないのか知らないフリをしているのか、いずれにしろ愚かよな。罪悪感なく殴れるサンドバッグとして同情の余地もない悪党の姿をフィクションに求めてしまう程度ならばまだ可愛げがあるのかも知れないね。

「自分で宇宙船を組み立てて宇宙を飛び回るゲーム」というジャンルの中では宇宙一面白いゲームです。大気圏外に出るぐらいなら初心者でも簡単にできるでしょうが、「宇宙船を周回軌道に乗せる」だとか「周回軌道から無事に帰還する」だとか「月に行く」だとか「月の周回軌道に乗る」だとか「月に着陸する」だとか「月に着陸したうえでさらに無事に帰還する」だとか「月でスイングバイして火星を目指す」だとか「宇宙を漂う誰かを助ける」だとか「宇宙ステーション作っちゃうぞ」とかをやりだすと果てがありません。このゲームに慣れるとJAXAやNASAの中継で使われているような専門用語を理解できるようになるため、賢くなったかのような錯覚に陥ることもできます。💗をひとつ減らした理由は、推力重量比がクソ弱い代わりに比推力がバカでかいエンジンを小一時間吹かすのが退屈だからですが、そんなことをする必要に迫られる時点で既に数百時間は楽しめていると思います。

おそらくですがこの世界には「イタかっこいい霊能力者」という特殊なジャンルが存在しており、「来る」も掠ってはいるものの、最強はやはりこれかなと。

ガキの頃に「木人ごっこ」という遊びが流行りました。それは上級生たちが二列に並んでトンネルをつくりキックやパンチを繰り出すなかをぼくが通過するだけの遊びなのですが、ちっとも面白くありませんでした。当時はしんどく思いましたが、今となっては良い思い出です。とでも言うと思ったか馬鹿野郎。絶対にゆるさねーからな。

この小説は小学校の国語の教科書にも載っているので「スイミー」や「こころ」と同じぐらいには知名度があると思われますから今さら勧める必要もないでしょう。

鬱持ちの監督と、鬱持ちの女優が、鬱持ちのために作った映画なので、ガチ鬱の方にお勧めしたい。

こんなにすげぇ技、オラみたことねえぞ。一体どのような鍛錬を積めば、これができるようになるというのか。

真顔でいても他人からはニヤけているように見られる人というのがおりまして、そういう人はコンビニ前などで徒党を組んでいらっしゃる育ちのよろしくない方々から「なに笑ってんだよ」と絡まれたりします。ぼくはカツアゲもされました。この世に正義はありません。という感じの映画です。

Netflixの面白い作品を教えてくれと言われたときには、真っ先にこれを挙げてます。この映画は「ドーピングして自転車レースに出場してみよう」というアホめのドキュメンタリーとして企画されたものなのですが、その撮影中にどえらいことが起きます。どうどえらいかを書くとネタバレになるので書けないというのがもどかしいです。「これがフェイクじゃないなんてどうかしてるぜ」と我が目を疑いました。