シンガポール出身のアーティスト、ホー・ツーニェンによる展覧会。
会期:2021.10.23-2022.01.23
会場・主催: 豊田市美術館
共催: 中日新聞社
助成: 芸術文化振興基金
協力:Edouardo Malingue Gallery, デルタ電子株式会社
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ホー・ツーニェンは 、映像、インスタレーション 、サウンド、演劇といった多領域を横断しつつ、時に妖艶に、時にダイナミックに観る者を魅了しながら、出身地のシンガポールを軸にアジアを舞台にした作品を展開します。
本展では、奇怪かつ滑稽な100の妖怪たちが闇を練り歩きます。そこには、第二次世界大戦中にマレー(シンガポールは1963年にマレー連邦から独立)で活動した日本人も、 妖怪たちの姿を借りて登場します。ともに「マレーの虎」の異名で呼ばれた山下奉文(ともゆき)大将と60年代のヒーロー番組「怪傑ハリマオ」のモデルになった谷豊(たに ゆたか)を中心に、その周囲で暗躍した軍人やスパイ、そして当時の思想家たち。日常の裂け目から現れる妖怪は、魔に魅入られた時代を映し出すでしょう。
恐怖と好奇心で大衆の心を惹きつけてきた妖怪は、伝承と科学、自然と超自然、忘却と郷愁の間で、時代とともに揺れ動いてきました。20 世紀以降に見えなくなった妖怪たちは、今や アニメや漫画の世界で跳梁跋扈しています。 近代以降に消えた妖怪とそれ以降に世界を席巻した戦争、そして現代の日本文化―この過去と現代が交わる地点に、複雑な日本の歴史や精神史が浮かび上がります。
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制 作:
監督・脚本・編集/ホー・ツーニェン
キュレーター・リサーチ・脚本翻訳/能勢陽子
プロジェクトマネージャー・翻訳協力/鈴木一絵
アニメーション/スクリーン・ブリーズ・スタジオ
アニメーション・プロデューサー/シリウス・ブラック
音楽/恩田晃
声・演奏/灰野敬二、Phew
演奏/西原尚
サウンドエンジニア/葛西敏彦
サウンドエンジニア補佐/加瀬拓真
作家助手・字幕/ヨハン・ヤミン
翻訳監修/新井知行
技術・製作コーディネート/アートファクトリー
技術・照明演出/アンディ・リム
製作コーディネート/ヤップ・シオックフィ
設営/ミラクルファクトリー
青木一将、宇留野圭、木下雄二、小柴一浩、児玉祐司、髙田実季、高橋和宏、谷薫、馬場なつき、古畑大気、松本崇宏、水口智之、宮路雅行、山本将吾
技術者/田中信至
技術補佐/宮路雅行
機材提供/デルタ電子株式会社、宮路雅行、Twelve Inc.
動画+空間表現による美術作品。
「妖怪アニメ」のキャッチーな掴みから気づけば社会派なテーマを見せられるが、だからと言って難しい風に考えさせられすぎるわけでもなく、日常の生活圏でも認識する「見た目は人間だけどもはや人間じゃない者って居るよね」そして日々積み重なる「人類の歴史を作った存在は誰なのか何なのか」という提示として受け取りました。
身近な職場とかでもおかしな人や嫌な人が居ると「妖怪○○○」とかあだ名付けますよね〜