自己満で書いてます

人は皆、自分の家だけが全ての帰ってくる居場所じゃないと教えてくれた作品だと感じた。

不安を揺さぶる派手な音楽とは違い、静かな圧倒が押し寄せ続けた。観る者の人生や価値観を揺さぶり、頭の隅にすっぽりとハマり、忘れがたい2時間だと感じている。

本作には都市部やビル群がほぼ姿を見せない。登場するのは延々と続く道。天然の石、大自然の公園、恐竜のオブジェ。その中で、人は誰かの生き方に合わせる義務もなければ、貨幣経済に縛られる必要もない。目の前に広がる果てしない風景は時に寂寥感に覆われることもあれば、希望を感じるほど光に満ちることもある。大切な皿はいつか割れて大地の一部と化す。その全てを抱きしめながら、自らの手で選択を重ねて、アメリカ国土を移動していくのが主人公だ。

僕は、その主人公に鑑賞途中どこかどこかと同情してしまう気持ちになるのだ、何故だろうと考え、その終着点、その物の正体が寂しさと感じている、その寂しさがより一層映画を引き立たせる。

荒野で会った友とは、またどこで会うかも知らず、その日その日と思い出を積み重ねる、そんな日は永遠と続くわけがなく、いつか別れの時が来る。その日が来た日には友に言う。

「またそのうち、どこかで」

「三日間の幸福」
この題名はこの小説において打って付けの題名であると
読後に感じることができた。

初めは主人公の弄れた性格と本人も述べているが
周りから疎外されるような行動や言動に好意を持てず
自分も実際にこういう人がいたら避けてしまうであろうと登場する第三者の気持ちに寄り添って読み進めた。

かしミヤギと出逢って主人公は大きく変わる。
余命2ヶ月になってからふたりは幸せな日々を過ごす
私自身も中盤からかなり幸福感を得られた
ふたりの日々がとても身近に感じられるようだった

とても心温まるストーリーなので少しでも気になれば
是非、一度手に取って多くの人に実感して貰いたい。

他の方の感想と内容が似てしまうが
目の前のことを堅実にやること、
人を信用し、頼ること。
そして健康でいること
これらが自然に幸せを掴むことに繋がると知った。

そして才能を手にしていてもそれを開花させるには
ある程度のタイミングが必要であるということ

人は窮地に追い込まれたときに本領発揮すること

そのような考えをこの一冊から大いに学ぶことができた。

この本に出逢えてよかった。
そう思えるような、素敵な一冊でした。

三秋縋さんの小説の中で一番お気に入りの小説です。

元2ch管理人さんの「無駄な努力&あくせく働くのは辞めよう」論。幸せを増やすには、お金や時間に縛られないこと。チャンスを掴むには、いつでも掴める状態にしておくこと。 毎回ながら、著者の研ぎ澄まされた感性や突き抜けた話に慣れるまで少し時間が掛かる。。どっぷり日常に浸かっていると、既に両手が一杯なのだ。もっと捨てないとなぁ…著者の「ヒマは全力で作っておくこと」に最初は笑ってしまったのだが、意外とまさに真実なのかも…


小さな嘘より大きな嘘

ここ最近、ヒトラーものやナチスものの映画が多いと感じるのは気のせいでしょうか。言わずもがな、ナチスが行なった蛮行はいつまでも果てしなく語り継がれるべきです。しかし、語弊を恐れずに言うと、「またナチスものか……」と気分が沈むのが正直なところ。ところが『ちいさな独裁者』は従来のナチスものとは一線を画す新鮮な驚きをもたらす作品でした。