映像作品において観賞後に自身の血中体温があがるような熱量をもった作品があるとするならば、本作は正に"熱湯"を浴びせられるようなもの。
極道映画の金字塔「仁義なき戦い」を打ち立てた東映が平成に蘇らせた、現代における最強の極道作品。
昨今の"スタイリッシュさ"や"任侠"にスポットを当てたヤクザ映画と比して、圧倒的な"汚さ"と"破天荒さ"、そして"暴力"と"狂気"に塗れた、非常にテンションの強い本作。
その泥臭さ、いや"泥"そのもの。
全編オール広島ロケさながらのゴリゴリの広島弁と痺れる名台詞のオンパレード。
劇中のラストカットで、ある男がハイライトを吸うシーン。
火がついたら最期、燃えるのは"煙草"か。
あるいは燻っていた視聴者の"心"か。