雨宮まみの原案によるおかざき真里の漫画を実写化した映画作品。
主演の田中みな実は今作品が映画初主演。
主人公まみを中心として「異なる生きづらさを抱える4人の女性」が描かれている。
10年前に執筆したエッセイで有名ライターとなった本田まみは自分でマンションも購入し、自分の力だけでしっかりと生活していた。しかし、36歳で独身というだけで親から可哀そうと言われてしまい、彼女は納得いかない思いを抱える。そんな中、彼女は交際中の恋人から結婚を申し込まれ、受け入れる。
原作・原案未読。田中みな実さんが好きなので拝聴。
見た後にチョット明るい気持ちになれる系かと思いきや、性差や年齢差や社会的役柄差の描き方にスゴイ堅さを感じてしまい、逆に暗い気持ちになってしまったのでドクロ1つ。
現代劇で、女性たちが〈自分自身で作った檻から一歩踏み出す〉話なのですが、パートナー男性や田舎者や年配者の描かれ方が〈考え方がズレてるイヤな存在〉になっており完全悪者という訳ではなかったですが、〈私たちは思考が堅い相手に合わせるのがすっごく辛いんだぞ!〉主張一辺倒な感じに受け取られかねず、〈女性はみんな生き苦しさを感じてるもの〉と逆に押し付けがましく思われてしまうのでは…という気がしました。
〈対人関係に向き合えない己自身〉が原因というふうにも描かれていて、エンディングでやっと〈自分に素直になり社会や他人とコミュニケーションしていく〉ようになります。〈決めつける風潮そのものの苦しさ〉を描いているとは思ったので、対比で登場する〈芯があって自由に生きている人〉との交流=〈生きやすさ〉への道をもうすこし多めに描いてくれてもよかったな〜と思いました。