LASTEXILE(TVシリーズ)
【読み】 らすとえぐざいる
LASTEXILE(TVシリーズ)【 らすとえぐざいる】

産業革命時代の雰囲気を色濃く残した世界、プレステール。
そこに住むクラウス・ヴァルカ(15歳)は、父の残したヴァンシップ(小型飛行艇)を使って、幼なじみのラヴィ・ヘッド(15歳)とともに空の運び屋をしていた。
彼らの夢は、父達が越えることのできなかった、はるか上空の巨大な嵐・グランドストリームを越えること。 だがある日、謎めいた少女アルヴィス・ハミルトン(11歳)を空中戦艦シルヴァーナに送り届ける依頼を受け継いだことから、彼らは、世界を揺るがす戦いに巻きこまれてゆく。
大いなる風と雲の海が広がる世界、プレステール。
はるか上空を吹き荒れる巨大な嵐、グランドストリーム。

プレステール上で対峙する二大国家、アナトレーとデュシス。
いま、激動と波乱の物語の幕が開ける!

みんなの感想

広大な大空とその生涯のほとんどを空の生活で過ごす人々、階級制度の残る古臭い世界観に油の匂いがスクリーンから伝わってきそうなスチームパンク満載の舞台装置、政府の陰謀によって騒乱に巻き込まれていく"少年少女"の冒険譚。

冒頭文に惹かれた方には是非鑑賞して頂きたい。

非常に特異な世界観で、スムーズにその世界へ没入出来ればそこらの作品では得られない感動がある。

作中で世界観について語られることは少ない割に、造語が多くSF考察モノのような非常に重厚な設定でありながら、視聴者への想像の余地を広く残した懐の深い作品。

シナリオのキーワードはパイロットと飛空挺ヴァンシップ。

国同士の陰謀や対立とは無縁に、"グランドストリーム"と呼ばれる前人未到の大嵐を超え、その先のまだ見ぬ"世界"を知ることだけを夢に生きるバディ。

国家の騒乱の隙間を抜け、彼らは"世界の外側"を見ることが叶うのか?

今の時代の作品では希薄となってしまった、さながら旧作ジブリのファンタジーに感じられたような、その"ロマン"溢れる情景に心を焦がして欲しい。

『よき風と共に』