さよなら、人類(映画)
【読み】 さよならじんるい
さよなら、人類(映画)【 さよならじんるい】

冴えないセールスマン、サムとヨナタン。吸血鬼の牙や笑い袋といった面白グッズを2人で売り歩いているが、まるで成果を挙げられず散々な日々。

フラメンコの女教師は、レッスンを受けに来るお気に入りの若い男の子の身体を指導のフリをして触りまくり、フェリーの船長は船酔いが耐えられずに理容師に転職する。

さらには、現代のバーになぜか、18世紀のスウェーデン国王カール12世が騎馬隊を率いて現われ…。

みんなの感想

直訳した題は『実存を省みる枝の上の鳩』。邦題の訳は恐らく、たまの音楽のさよなら人類から拝借したかと。

特筆すべきカメラワークは無く、まさに指定席(=固定された位置)から舞台を鑑賞しているかのような(ような)。

全体として、あまり抑揚の感じられない淡々とした台詞、辻褄の合わない場面転換、過小な動きのみで立ち回る役者ら等、まるでシュールな演劇を見せられている気持ちになった。

また、「元気そうでよかった」・「早朝出勤の者もいる」・「歌詞は違えども同じメロディで歌う」という台詞をリフレインさせたりと、詩的要素も含まれていた。

物語のなかで直接的に語られてはいないけれど、生と死、文明と非文明、強者と弱者等、メタファーで二項対立を描きたかったのかなぁとおもわれ。