若い頃おこなった693回の精子提供により、533人の子が誕生し、その中の142人から身元開示の裁判を起こされてしまった借金まみれのダメ男ダヴィット42歳。
あることをきっかけに知り合った一人の子どもから始まり、身元を隠して実子たちを訪問し始める。笑いあり、涙ありのハートフル・コメディ。
監督は、『大いなる休暇』の脚本を手掛けたケン・スコット。
仕事は出来ないし、ろくなことを思いつかないし、借金は減らない。何かすごいことを言うわけでもなければ、バレバレな嘘もつく。誤魔化して嫌なことからは逃げようともする。なのにダヴィッドのキャラクターをどうしても憎めないんだよね。
子供が534人になったってダヴィッドはきっと変わらないんだけど、めっちゃいい駄目な父親になるんだろうな。
フランス系カナダの映画はあまり見たことがなかったけど、ヨーロッパとカナダのいいとこ取りした雰囲気もよくて、定期的に見たくなる作品かな。