トヨタの社員は机で仕事をしない(書籍)
【読み】 とよたのしゃいんはつくえでしごとをしない
トヨタの社員は机で仕事をしない(書籍)【 とよたのしゃいんはつくえでしごとをしない】

実はトヨタ式改善は工場現場などの直接部門よりも事務職、管理職の間接部門の方が必要であり費用対効果も高いというもの。 リーマンショック前の改善が粗削りだった時代なのでレベルが低い部分がありますが、最初30ページくらいは今でも通用するものがつまってます。それ以降は荒すぎて低レベルなものが多く作者が入れ替わったかのようです。 これは景気良い当時の車業界だからできるんですよね。今は人件費も改善予算も限られているので難しい。 カイゼンブームで間違った概念が広まったので、読んで当時を見て原点に立ち返ってみるのもいいのでは。以下は要点をピックアップしてみました。

・ムリムラムダ問題でダントツで重要であり、先に手を付けなければならないのがムラ、作業時間を平均化させてそのうえで無駄や無理を対策しないとうまくいかない、それを誤解すると細かいルール作りばかりして手間に見合わない苦労をすることになる。 ・丸投げ、外注があくまでもこまめなコミュニケーション、チェックをするのが必須。 ・過去のデータを一生懸命とっても未来に生かせないことが多い、望まれているデータをいかに作るかが大事なので、悩んでいる人に聞き取りをすること。 ・無理そうな改善をとりあえずやってみてダメなら部分的にサポートする約束を事前に決めること、次第にわかってきて解決できることが多い ・熟練者なしでもまわるよう、頑張らなくてもできる状態にもっていくのが最終形態。 ・現場へこまめに足を運べというのは情報不足を補うのが目的。報告を聞くだけだと、不都合な情報を言わない方向に行くから。そうなると方向のまちがった改善ができる。 ・改善の指示は具体的に。途中こまめな確認と修正は欠かせない ・感情的で正論が理解できない顧客も多い、わかりやすいように資料にするなどして伝える努力を怠らないこと ・改善責任者が一から十までおぜん立てすると良くない、自主性ある改善と教育が必須。 ・改善活動を続けると雇用減少による不安、モチベ低下が出てくる。いかに効果的な激励をするかが重要 ・改善するべきことはたくさんあるが、客、または後工程の需要を満たすことが最優先と心得ること、理解しづらい複雑なシステム作りなどNG ・客に説明する時は、客が求めている情報を最優先で伝えるように ・改善アイデアは自分ひとりのアイデアで固めようとしがちだが、客、後工程に尋ねてから考えた方が良い

みんなの感想