ヒミズ(書籍)
【読み】 ひみず
ヒミズ(書籍)【 ひみず】

中学生にして貸しボート屋を営む住田祐一は、不遇な現実を諦観しつつも、平凡な生活を送ることを夢見ていた。ところがある日、かつて蒸発するも戻って来た父がらみで暴力団から理不尽な暴力を受ける。しかも母が中年男と駆け落ちして失踪したことを機に孤立無援となった挙句、それに耐え兼ね父を衝動的に殺害するという取り返しのつかない事態に陥り、天涯孤独の身となる。住田は普通の人生を送ることを諦め、「悪い奴」を殺すべく、夜の街を徘徊するようになる。

茶沢景子は住田が天涯孤独になる以前から気にかけており、彼が殺人行動を起こしたことを知ってもなお救い出そうとする。しかし、茶沢の想いとは裏腹に、住田の人生は深い絶望に落ちていった。

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